急速充電ステーションの整備計画と急速充電器の新規開発・改良のお知らせ
株式会社e-Mobility Power(以下、「当社」)は、様々なステークホルダーのみなさまのご理解やご協力のもと、国や各自治体の補助金も活用させていただきながら、日本全国で急速充電ステーションの整備を進めてまいりました。
このたび、2023年度の急速充電ステーション整備実績および今後の整備計画について取りまとめましたので、お知らせします。
1.高速道路SA・PA
(1)2023年度の整備実績
2023年度はNEXCO東日本、NEXCO中日本、NEXCO西日本(以下、「NEXCO3社」という)と連携し、1口最大150kW級の超急速充電器や充電器1基で複数台のEV・PHEVが同時に充電可能なマルチコネクタタイプ等の整備を進め、全国52箇所のSA・PAにて合計129口の急速充電器の増設が完了しました。(別紙参照)
2023年度の整備にあたっては、複数口化・高出力化にとどまらず、バリアフリー設計による利便性の向上や新たな部材開発等を行い、工期短縮に努めてまいりました。2024年度以降につきましても、これらの取り組みをさらに深化させてまいります。
(2)2024・2025年度の整備計画
2024年度、NEXCO3社とは、全国119箇所のSA・PAにて約250口の急速充電器の増設を進める予定です。2025年度にも、引き続き全国114箇所のSA・PAにて約190口の急速充電器の増設を進める予定であり、2025年度末までに急速充電器の充電口数を約1,100口まで大幅に拡大する計画です。(別紙参照)
2.一般道
(1)2023年度の整備実績
2023年度は下表のとおり、各設置先の企業・自治体等のご協力のもと、合計575口の急速充電ステーションの新設・更新を完了しました。
100kW級* | 50kW級 | |
---|---|---|
公道 | 1口( 1基) | 2口( 2基) |
道の駅 | 10口( 5基) | 24口( 24基) |
ガソリンスタンド | 4口( 2基) | 9口( 9基) |
コンビニエンスストア | 288口(144基) | 123口(123基) |
商業施設 | 60口( 30基) | 27口( 27基) |
その他 | 6口( 3基) | 21口( 21基) |
合計 | 369口(185基) *150kW級5口(3基)含む | 206口(206基) |
(2)2024年度の整備計画
「クリーンエネルギー自動車の普及促進に向けた充電・充てんインフラ等導入促進補助金」が交付決定となり次第、順次お知らせいたします。
3.e-Mobility Powerのネットワークの拡大
上記1.と2.の当社急速充電ステーションの新増設に加え、1,650の企業・自治体等の各提携者の皆さまに新設・更新いただいた充電設備の総計で、1枚の充電カードで全国どこでも利用できる充電インフラネットワークを下表の通り拡大することができました。
改めて各提携者のみなさまのご理解とご協力に感謝申し上げます。
2022年度末 | 2023年度末 | 純増数 | |
---|---|---|---|
急速充電器 | 7,880 口 | 9,103 口 | 1,223口 |
普通充電器 | 12,478 口 | 13,061 口 | 583 口 |
<参考>
なお、ネットワーク全体の充電器の稼働状況については、四半期ごとにホームページにて公開していますので、ぜひご覧ください。
また、EV・PHEVの購入をご検討中の方やEV充電スポットで初めて車両を充電される方向けに、充電器を安心・快適にご利用いただくためのポイントをまとめた「EV充電あんしんガイド」を制作しましたので、あわせてご覧ください。
ホームページURL:https://www.e-mobipower.co.jp/documents/
4.急速充電器の新規開発・改良に係る取り組みについて
(1)1口最大150kW対応 マルチコネクタタイプ充電器の新規開発について
2024年度以降の整備にあたっては、「充電インフラ整備促進に向けた指針」(2023年10月18日:経済産業省)に基づき、原則1口最大90kW以上、1箇所に4口以上設置する場合には、原則1口以上最大150kWの超急速充電器を整備していく方針です。
超急速充電器の整備にあたり、従来の2口タイプに加え、「待ち時間なく高い出力で充電したい」、「操作性の良いケーブルで充電したい」との声にお応えできるよう、ニチコン株式会社(以下、「ニチコン」という)と共同で開発した4口タイプの新たな充電器の導入を進めております。本充電器の導入により、さらなるお客さまの利便性向上に努めてまいります。
ニチコン製 新型マルチコネクタ充電器(赤いマルチ)概要
●総出力400kWで行う複数台同時&高出力充電
総出力200kWの従来機に新たに電源盤を追加することにより、総出力を400kWに増強。これにより、1口最大150kWを実現するとともに、4台同時充電時でも一口最大90kWでの充電が可能となります
●ユーザビリティ
各ディスペンサに独立操作部を搭載しそれぞれ同時に操作可能。
ケーブル操作補助機構の採用により快適操作を実現しております。
●先進のデザイン
高い視認性を持ちつつ様々な設置場所に調和する先進のデザインを継承。
本充電器は、車いすの方でも利用可能なユニバーサルデザインを採用しております。
(2)既設のニチコン製マルチコネクタタイプ充電器(青いマルチ)の改修について
2021年度以降、高速道路SA・PAへの設置を進めてきたニチコン製マルチタイプ充電器についても、今秋を目途にパワーシェアリング機能の改良を計画しております。また、既設充電器の利用状況を確認しながら、電源盤の拡張についても関係機関と調整のうえ、検討を進めてまいります。
●パワーシェアリング機能の改良
充電器からの出力制御機能(ダイナミックコントロール)に車両が対応していない場合の充電出力向上を目的に、パワーシェアリング機能の改良を進めています。今秋を目途に、ダイナミックコントロールに対応していない車両に配分する出力を20kW→60kWに改良する予定です。
●電源盤の拡張
既設のニチコン製マルチタイプ充電器の電源盤の拡張を検討しています。これにより新型充電器と同様の総出力400kWでの運用の実現を目指します。
当社は、今後も多様なステークホルダーのご協力をいただきながら、「いつでも、どこでも、誰もがリーズナブルに利用できる充電サービスの提供」を通じて、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
本件の詳細につきましては、以下資料をご覧ください。